チェシャ猫 《チェシャネコ》


公爵夫人の飼い猫。

物語を止めたアリシアを恨み、ドルディーと結託して『本』を奪い物語を歪ませた。その代価として右腕を失い、左目を負傷。ただ、自分では物語を進められないので、新しいアリスを外から連れて来ることで物語を結末へと進めようとしている。不要と判断すればすぐ殺してまた新しいアリスを連れて来る。全ては白ウサギの為に…。


『本』が身体を蝕む為、徐々にその存在が崩れ始めている。あまり時間は残されていない。

白ウサギ 《シロウサギ》


時計ウサギ。

国の時間を管理していたが、アリスが消えたことに絶望し力を失った。それ以来、国一美しかった白髪は黒髪に変わってしまった。性格も自信家から根暗へ。


盲目的なアリス中毒。生きているアリスには興味が無いが、死ぬと周りがドン引く程の執着を見せる。


「僕から離れるアリスは、アリスじゃない…」

イカレ帽子屋 《イカレボウシヤ》

 

国一番の帽子屋を営んでいる。公爵の弟でチェシャ猫の親友。女性にモテるが、自分に対する思いに疎い為気付かない。

 

知識欲の塊で、一度気になりだしたらトコトン追求する。現在は、アリスが死ぬ度に物語がリセットされる事を利用して『死』について調べている。方法として自殺をよくする。

三月ウサギ 《サンガツウサギ》

 

白ウサギの弟。

兄は大嫌い。チェシャは大好き。とにかくキレ易い性格で常にイライラしては、眠りネズミに当たってる。

 

今の白ウサギを見るのが嫌で目隠しをするようになった。

 

幼少期は弱虫で今の性格はチェシャ猫の影響である。

眠りネズミ  《ネムリネズミ》


泣き虫弱虫意気地無しの三拍子が揃った不憫な子。

眠りネズミが見た夢は現実に起こる。何よりも眠ることが好きだったが、最近はアリスが死ぬ悪夢ばかり見る為眠るのが怖い。


物語をどうにかしたいが自分一人じどうにも出来ない為、ただ周りに巻き込まれ流されている。

イモ蟲 《イモムシ》


森の賢者。

森の動物達の先生をしていた為、お茶会組から今も先生と呼ばれている。煩いのと面倒事が嫌い。


蟲の成長を阻害する葉っぱを好んで食す為、蛹になれずいつまでも子供の姿のまま。


ずっと昔につがいを求め飛び立った姉の帰りを一人待っている。


ハートの女王 《ハートノジョオウ》


不思議の国の女王。

他人の大切なモノを奪うのが趣味。退屈が嫌い。


父と母を殺し、次期王の弟も貶めて女王になった。それまで仕えていた兵隊の首を刎ね、自ら新たな兵隊を選んで決めた。


ジャックとのゲームを心から楽しんでいる。


話し相手の公爵夫人には何かと目をかけている。

J 《ジャック》


女王の近衛騎士兼騎士長。

全騎士とトランプ兵をまとめ指揮をしている。そのカリスマ性を見込まれ騎士に。女王陛下に絶対の忠誠を誓っているように見えて、その裏で女王と命を賭けた『ゲーム』をしている。


元々は、王家に仕える三大公爵家の一人だった。

A 《エース》


女王の近衛騎士兼訓練教官。

剣術体術共に秀でており、他の兵士の兄貴分として慕われている。


ジャックとは幼い頃からの仲でお互い信頼が厚い。本来王位を継ぐ筈だった元王子。つまり、女王の弟である。

02 《デュース》


最年少騎士。

小柄だが全身を使い、その場にある建造物すら利用する戦い方は騎士としては型破りだが、生まれ持ってのセンスでここまで上り詰めた。


常識が欠落し、善悪の判断が出来ない為度々問題行動を起こす。ただ、最初からこうであったわけではない。元々は活発で明るい普通の少年だった。


まだ04だった頃、双子の片割れの03と02を殺した。それを境に変わってしまった。不必要に兵隊を二人も殺したことで女王から罰を受け、両手と声を失った。


孤児院の子供だった。

05 《シンク》


女騎士。

明るく何事にも真っ直ぐな少女。自ら兵隊に志願し、徐々に実力をつけて騎士になった。


休みの日は変装してまで街に降りて買い物するのが好き。お気に入りはイカレ帽子屋の店。


ジャックの従妹にあたる。幼い頃より実の兄のように慕っている。公爵家ではないが、それなりにくらいの高い貴族のお嬢様だった。

06 《サイス》


騎士。

もっとも新しい騎士。ジャックに絶対の信頼を寄せていて、どんな命令も必ずこなす。逆に周りに興味がなく必要最低限の事務的な言葉しか交わさない。


元々はスラムで一人で暮らしていた。たまたま通りかかったジャックから金目の物をすろうとして失敗。暇つぶしの相手役として拉致された。その後、ジャックの養子になった。


顔の刺青は女王からの徴兵を受けた時に入れた。

Joker 《ジョーカー》


民衆に公表出来ない裏の仕事をたった一人で行っている、特務兵。

一般の兵とは関わりが無い為、謎の多い人物。ただ、仕事はジャックから貰っており、仕事の報告に来ると他の兵と鉢合わせることが度々ある。

グリフォン 《グリフォン》

 

空と地上を統べる獣の王と呼ばれる幻獣。

女王のペット。

 

幼い頃、群れからはぐれて迷い込んだ森で獣に襲われ怪我を負ったところをチェシャ猫に拾われた。それからは、チェシャ猫の非常食として公爵夫人の元で共に暮らしていたが、女王に目を付けられて女王のペットになった。

 

この物語の結末を勘付いていながらも、チェシャ猫に協力する。


公爵 《コウシャク》


王族に仕える三大公爵家の一人、今ではたった一人になってしまった。

帽子屋の兄。性格は正反対で、自他共に認めるナルシスト。その行動は大胆で、真意を掴もうとするだけ無駄である。

ジャックとエースとは旧知の仲。

偏食癖があり、血を好む。

公爵夫人 《コウシャクフジン》


公爵の妻であり、チェシャ猫の飼い主。

元々は夫人の家は三大公爵家の一つだったが、公爵との結婚を機に他に親族がいなかった為自然消滅した。


女王陛下とは茶飲み仲間。


公爵同様、偏食癖があり人肉を好む。